GLOBAL BUDDHIST CONGREGATION 2011

インド旅雑記

国際仏教会議 2011.11.26~12.4

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インド3日目。朝のホテルの窓から眺める街は、いつも靄に包まれ、徐々に太陽が上がってくると、人々の熱気と車の喧騒の中で、徐々に靄は晴れてくる。そしてインドの人々の生活が始まる。私たちは、朝食後、8時半にロビーに集合。Lalit Hotel、Crystal Ball Roomで9時から始まっているPreservation & Developmentの講演を拝聴。
 
11時からRegency Hallで自死の活動をされている臨済宗僧侶、根本師の講演があった。実際、ここ10年以上、年間の自殺者は3万人を大きく上回り私自身の活動の中の、グリーフケアでも、被害に遭われて亡くなられた家族の中には、自殺を考えられる方がおられる。そういった中で、僧侶として、一人間として何をしたら、何を一緒に考えてあげたら良いのか、大いに悩む所でもある。
根本師が、自殺をしようとする人達と真摯に向き合い、インターネット、チャットなどで呼びかけて、これまでに3000人以上の人達と接してきた事実には敬服すると共に、お話の中から、これからの私の活動にいくつかのヒントを頂いた。
     
このパネルには、もう一人サンフランシスコから参加されている曹洞宗の僧侶、藤田師の発表があり、こちらは、普段からお話しされているであろう「生老病死」からはじまって、人間と言うのは「苦」を受け入れて、自然体で生きてゆくのが、本来の姿であるという内容のお話だった。
奇しくも、日本の禅宗にかかわるお二人が発表されると言う奇縁を感じると共に、禅と言うものは自己の体験によって、自己を見つめる。そして何が出来るかを考える。これが基本にあって、決して統計や倫理だけで成り立っている学問でないことを、再認識することとなった。
 
3時に一旦ホテルに戻り、7時半から南デリーにあるAsokaMissionにて歓迎式典があるということで、屋外レセプションに参加する。チベットやブータンを始めインド舞踊なども披露され、出席者を大いに喜ばせてくれる。昨夜お会いした、中村師も会場に顔を見せて、彼が、日大芸術学部の同級生であることが判明。しかし彼は学校には3か月しか行っておらず、(江古田には6か月居たようだが)、それ以上は、また闇の中に消えてしまった。この続編は日本に帰ってからですね。
 
今回の参加者はコーディネーターの鈴木氏が、いろんなコネクションを使って集まった方々と、聞く。中には蓮華院誕生寺の川原師のように、10年ぶりにお会いする方、榧寺の日比野師のようにタイ関係でお会いしたことのある方もいらっしゃるが、ほとんどの方は、今回のインドがご縁でお会いした方ばかりだが、それぞれ仏教にかける思いも深く、そしてそれ以上に結束力があって、これからの日本の仏教もかくありなんという期待が、私の中で大きく膨らむ。